アラフォーでニートになりました。

アラフォーで会社を辞めさせられ、未来が見えないニート(という名の自営業)が奮闘したりしなかったりするブログです。

傍から見ていたこども食堂論争-文句ばかりの人たち置いてけぼりで、子供が食事できるところが増えたよ!の巻

子供の「供」の字に差別的な意味があるとか言って「子ども」と表記されるのがどうにもむず痒いのですが、こういう事情があるみたいです。

ともかく私は「子ども」という字ヅラが好かん!と思いつつ、この『こども食堂』論争を眺めていました。

 (そんな訳で、今回は『こども食堂』という表記で統一して参ります)

 

ファミリーマートが全国の店舗でこども食堂を設ける。

そのニュースに対して、社会福祉士でNPOほっとプラス代表理事の藤田孝典さんが異論を唱えたのです。

news.yahoo.co.jp

恐らくこの記事が引き金となり、Twitter上でバトルが始まってしまいました。

私は全国の実施可能な店舗が、こうしてご飯を食べられない・行き場のない子供を受け入れてくれることになるならいいことだと思っていたのですが、そうではないのでしょうか?

カレーライスが並ぶ食卓

 企業がやってはいけない?こども食堂は誰のためのもの?

 藤田さんのご意見や主張はYahoo!ニュースの通りなので、そちらを見て頂くとして…

 冒頭の記事に対してBLOGSの方のコメント欄を見ると、自分の中のモヤモヤとしたものを掬い取ってくれるかのような投稿がありました。

(HANBATOさん)

藤田さんは大手企業が参入して
子ども達の食事の機会が増えることを歓迎すべき立場じゃないのか?

手作りじゃないからダメ!理念が無いからダメ!給料安いからダメ!って
そんなこと言ってるから補助金の範囲内でしか活動できなくて
いつまでたっても多くの子供たちが救えない。

仮にファミマが全国展開して、
子どもが100円でご飯が食べられるところが
全国15,000カ所にできたらどうかるか。
これってとんでもないことだと思いますよ。

 ああ、そうだよなって思いました。

立場や元々の考え方からの乖離。そこから「あれっ、この人こんなこと言っちゃうの」みたいな疑念が生じてしまう訳です。

大人の世界のややこしいことは私には分かりません。

ただ漠然と、ファミマがこども食堂をすることは、この人の益にならないんだなと感じられました。

企業を叩いても子供たちの腹は膨れないということくらいは分かるし、藤田さんの言い分に筋が通っていないようにも思えたのです。

「自分達のお株を奪われた気がして面白くないんだろう」など、辛辣なコメントも並んでいますが、藤田さんの立場や今までの活動を思うと、確かにそう取られてしまっても仕方ないのかも知れません。

 

そして『こども食堂』のそもそもの成り立ちに関して語って下さったコメントもありました。

(kazeoto999さん)

まず、こども食堂の始まりから書きますね

子ども食堂の名付け親とも言われる大田区の「気まぐれ八百屋だんだん こども食堂」
ですが、コンセプトは必ずしも子どもの貧困に対してではなく、地域の拠点、居場所としての
役割を担う事とした支援。
どういう事かと言うと、現在は一人っ子が多く共働きが多き世帯で子供が弁当を買って来て
独りで食事をするが可哀想だ、他の子供や大人と一緒に食事をしたり話をしたりする場を
提供してあげたいって事です。
ttps://news.yahoo.co.jp/byline/yuasamakoto/20160724-00060184/

これが本来のこども食堂である人の願いです。
中身で書かれていますが

「こども食堂というと、貧困家庭の子どもたちを集めて食事をさせるところと思われてしまう」こと。
それが、広がりを生む半面で、反発も生んでしまった。
いわく「貧困家庭の子ばかり集めるなんて、子どもがかわいそうじゃないか」
いわく「子どもの貧困は親の責任。他人が介入すべきではない」

違う、そうじゃない。

もともとその定義が誤解を生んでいる、と近藤さんは言う。
近藤さんの定義はこうだ。
「こども食堂とは、こどもが一人でも安心して来られる無料または低額の食堂」。
それだけ。

もともとの始まりは何を願い何で、これをしたのかを感じて欲しいですね

 こちらを見ると、ファミマの店舗でこども食堂を行うことは「こどもが一人でも安心して来られる」という要件を充分に満たしていると思われます。

私がコンビニ店員をしていた頃も、小学校や住宅街が周りにあったので放課後や休日には子供たちが気軽に立ち寄れる場所だったんですよね。

こちらにも仕事があるし、イートインなんてものも存在しない時代だったので、流石に長時間の滞在は難しかったのですが。

来る度に近況などを聞かせてくれたり、慕ってくれる子もいました。

同じような感じで話をしていくお年寄りもいたので、コンビニという場を通してある種のコミュニティが形成されていたんですね。

すごく貧乏で、長屋とか掘っ立て小屋みたいなところに住んでいる子もいて、ちゃんとご飯食べられてるのかなと心配になる子もいたんですよ。

色んな状況に瀕しているかも知れない子供を見ても、何かしてあげられる訳でもなかったのですが…

そういうコンビニという場所で、(もちろん従業員さんや環境の整備も必要になるでしょうが)行き場のない子供たちを受け入れられる施設になるかも知れないというのなら、大人になった今でも有り難いことだと思ってしまいます。

もし私の子供の頃にそんなコンビニが近くにあったら、理不尽に締め出された時に途方に暮れながらも身を寄せる場所になってくれたかも知れない。

そんな風にも考えているからでしょうか。

 

(非正規雇用や低賃金が云々の話で、藤田さんの所属している組織の方にまで飛び火して色々言われてしまっていることについては、問題が煩雑になるのでここでは省きます)

Yahoo!ニュースの藤田さんのページに飛ぶと、大きく「すべての人に優しい福祉を目指して」とキャッチフレーズのようなバナーが目に飛び込んできます。

この「すべての人」には、ファミマの人たちは入っていないんでしょうか?

色々な理由を付けて叩いている企業の中も、そこで働いている人々がいるんですが…

ファミマの中にいる人たちを叩いている彼の姿を見ると、このフレーズは現状からかけ離れたものだなと思わざるを得ません。

福祉とは何なのか、それは何のためにあるのか、誰のためのものなのか。

私なんかよりずっと詳しい方の筈なのに、何か大切なものを見失われているような気がするのです。

専門の道を歩まれている方が道を外れたり迷われることも、往々としてあることだと思います。その時、自分が歩んで来た道を振り返れるか、そこが分かれ道なのだということも。

 

とりあえず、キーボードをガチャガチャ叩いてもお腹を空かせている子供の前にご飯は出てこないし、身を寄せる場所も出来ないのです。

そういう点では、動き出しているファミマに分があるように感じています。

モヤモヤへの答えのひとつ・非営利でも報酬があるという考え方

この記事の前半を読んで、大分腑に落ちたことがありました。 

note.mu

そうか、善人だと思われたい、尊敬されたいと思いながら慈善行為をする人もいるのか、と。

もっと大きなところが広く行うようになったら、自分たちの今までの活動が奪われてしまうという考えにはそんな思いが根底にあるのかも知れません。

でもそれって、すごく邪悪な思考だよね。

自分ありきで、他人の幸せや助けることを真っ先に考えている訳ではない。

 

普通なのかどうかは分からないけど、「人には親切にしましょう」と言われて、実際困っている人を自然と助けている大人たちの姿を見て育ったら、人助けするのに打算的な考え方は持たないんじゃないかと思うんですよ。

 Twitterでも呟いたけど、人助けをするのは当たり前のことで、自分がそれで何かを得られるとか何か見返りを貰うなんて思考をしている余地はないんだよね、基本的に。

それで相手から感謝されれば嬉しいかも知れないけれど、場合によっては「そんなこと言ってられる状況じゃないでしょ」って更に心配してしまう状況だってある訳で。

まして善意は拒絶されたり、煙たがられたりすることもある。

自発的にしたことだから受け入れられなくても仕方ないと思うけど、そういう時に善行で快感を得たい人はどんな反応を示すんだろうか。

逆上して、それまで助けようとしていた人たちに攻撃する場合もあるんだよね。と経験則から思ってしまって、ちょっと恐ろしい。

 そう考えると、福祉とか人助けってなんなんだろうなって悩んでしまいます。

 

なので、このノートの後半「ファミマが今まで慈善事業をやっていた人たちに対してケアをする必要がある」的な論調には、なんかちょっと違うんじゃないかなと思わざるを得ないんですよね。

自分の行動によって気持ちよくなっている人に配慮するって、それはなんだか、あまり気分のいい感じではないものが浮かんでしまう。

皆までは言わない…けど、このモヤモヤした思いが伝わって欲しい。

 

それにね、打算で動いてる人ばかりでもないと思うんですよ。

困った時に助け合うのは当たり前っていう考え方の人は、ある程度いる。

それが時代の流れで、人助けしようとして却って面倒なことになってしまうケースも増えて、世知辛いなぁなんて思っていましたが…

こういう流れを受けて、根っこから善意を持っている人が助け合える環境がまた息を吹き返してくれるといいなと思いました。

余裕のある人や企業が余裕のない人を助ける、いいことじゃないですか。

昔は長者さんがそういうことをやって、地域を上手く回していたんですから。

字ヅラに温かみがどうかとか言うより前に、実際に人の温かみをさ、もっと広めていけたらいいじゃないって思うんですが、どうなんでしょうね。

尚も叩き続ける人(2019年2月7日追記)

昨日、更にファンキーな記事が投下されました。

blogos.com

大丈夫?

全力で自分の背中を撃っちゃってない?

コメントでもツッコミが増えてしまって、おばちゃんは心配です。

一番不安に思っているのは、支援対象になるような人が藤田さんの叩きやこういうめちゃくちゃな記事を読んで、この手のNPOに不信感を持ってしまわないかってこと。

実際、私は今こういうところから支援を受けるべき立場なんだろうけど、ここの組織には助けますよと言われてもやだなぁって思ってしまったし。

藤田さんは立場のある人なんだから、自分のNPOの為にもしっかりしないとですよ。

 

あとね藤田さん、えらてんさんのこととかもなんにも調べないで書いてるのねっていうのが分かっちゃって、専門家ってこんなもんなのかなぁって思ってしまいました。

彼は知らないだろうけど、エデンは無料でこども食堂を始めただけじゃなくて「おごチケ」っていう相互扶助みたいなシステムもあるんですって。

お客さんや関係者が先にお金を出しておいて、お金のない人もそれで飲食が出来るという、今の世知辛い時代からすると大分あったかい仕組みでした。

若い人の中でも、こんなの考え付く人がいるんだなぁと思うと、全くありがたいことじゃないですか。

 

いつかエデンでおごチケ使ってご飯を食べたいです。

えらてんさん創業のお店も、こども食堂始めたってよ

Twitterで藤田さんとなんとなく信者なのかな?という感じの人とバトっていたえらてん(えらいてんちょう)さん。

別件から知ってフォローしていたのでこの騒動のことも目に入ってきた訳ですが、まあこの方の言い分がいちいち筋が通っていて気持ちがいい。

喧嘩腰で物々しい物言いがちょっと怖い部分もありましたが、傍目で見ているとどちらが地に足の付いた真っ当なことを言っているのか、一目瞭然ではありました。

 

そんなえらてんさんが創業し、今は他の方に経営を任されている「エデン」という系列の各店でも、なんと今回のことを受けてこども食堂が開始されました。

note.mu

いや本当すごいなこの人…

ツイッターでイキッてる人は多いかも知れないけど、こうやって実際に行動にまで移せる人はそうそういないでしょう。

若者の中でもこういう即断実行力のある人がいてくれると、日本もまだまだ捨てたモンじゃないねって思いますね(単純)

 

ともあれ、こういった人も動いてくれたのだから、文句ばかりの人たちも役に立ってくれる場面があるものだなぁと。

まあ謎論理でねじ伏せられないとなったら、要領を得ない人格否定とかし始める人もいてああ、こういう人もいるんだなぁと遠くを眺めている気分を味わったりもしましたが。

言い負かされちゃってる側が「こいつアホじゃね」って言い出したら、夕暮れ時の物悲しい雰囲気を感じてしまう今日この頃でした。

でもこれで、一人でも多く飢えた子や行き場のない子が減るかも知れないと考えると、怪我の功名といいますか…本当に有り難いことですよ。

今の私には何も出せるものがないけど、こういうのは応援していきたいです。

 エデン系列のこども食堂をやっているお店

東京

エデン本店 東京都豊島区千早2-18-4 要町・椎名町駅10分
しょぼい喫茶店 東京都中野区上高田2-54-8 新井薬師駅10分
おまえン家 東京都足立区中居町17-15 2F 北千住駅徒歩5分

神奈川

まよいが JR平塚駅西口徒歩5分 神奈川県平塚市明石町23-27 2F

兵庫

ケプリ 兵庫県川西市小花1-5-7 川西能勢口駅2分

広島

エデン尾道 広島県尾道市久保2丁目15−8 1F 尾道駅15分

福岡

エデン福岡 福岡市博多区南本町1-3-11 松隈ビル2F 雑餉隈駅5分南福岡駅5分

 

もしお近くのお住まいの方で、放置子とか夜遅くまで親御さんが働いていて子供だけのお家とか、気になるお子さんがいたら「ここに行けば飯食わして貰えたり、のんびりできるで」って教えてあげてください。

おまけ・Googleの食堂の話を読んで思ったりしたこと

 広告費がたんまり入っていると聞きましたし、美味しいご飯を振る舞われたりちょっとでもGoogle社の空気に触れた子供の人生が変わるかも知れないと思うと、空想ながらなんだかワクワクしました。

どうですかねこれ、Googleさん。