アラフォーでニートになりました。

アラフォーで会社を辞めさせられ、未来が見えないニート(という名の自営業)が奮闘したりしなかったりするブログです。

なんとトイレまで!?セブンの撤退で店舗がもぬけの殻になるまで

コンビニが丸一日で撤収作業を完了するまで

コンビニ店舗の居抜きで新しいお店や医療施設みたいなものが入っているのは、今ではあまり珍しくないですね。

外側の形はともかく、コンビニの居抜きって中身はなんにもなくなっている状態なので(他のフランチャイズはどうか不明ですが…)内装を自由にレイアウトしたい場合はなかなかいい物件なのかも知れません。

そんな訳で、前回の閉店の話からの続きです。

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私が働いていたお店は小学校が近く、また働いている間にももうひとつ小学校が出来たので子供が多い地域でした。

そのためアパートや団地など住んでいる人も多く、徒歩で来店するお年寄りも結構いたんです。

閉店を告知してからは常連さんたちから惜しむ声を沢山聞きましたが、特に近所の人は原因(地主が向かいの土地をスーパーのチェーンに貸したせい)も知っていて、あの人があんなことしなければ…みたいに思っていた人もいたようでした。

まあ、土地を貸すのは地主の自由だけど、確かに人情を無視したら悪く思われるのは仕方ない。

お店が閉店することで心配に思ったのが、やっぱり徒歩で来ている足腰の弱ったお年寄りのことでした。

まあ、ミニスーパーがあるから買い物できる場所自体はあります。

でもコンビニと規模が違うから、うちのように店員が親身になって買い物に付き添うみたいなことはあまり期待できなそう。

顔を見にきて話をする、みたいな利用のし方も難しいでしょうしね。

そうして地域の人たちに惜しまれながらの閉店だったのが、ありがたくも思っていました。

あれからもう10年程経ってしまったので、高齢の方はもう亡くなっているかな…

確かに変なお客さんも嫌な人もいない訳ではなかったけれど、ご近所の方と身近に接することが出来たり、親しんで貰えたのは嬉しかったです。

 

閉店の日もいつも通りに仕事をして、夕方のバイトさんに引き継ぎをして、私のコンビニ店員としての仕事は終わりました。

…翌日の片付けの手伝いを除いて。

 閉店翌日、1日で完全撤収!

店員としての仕事は終わりましたが、翌日も朝からお店に行きました。

オーナーから手伝える人は片付けを手伝って欲しいと言われていたので…

手伝いなので、勿論お金は出ません。タダ働きです。

でもまあ、お店の撤収に立ち会うという貴重な体験が出来たのでいいかなと。

お店に私と昼間のパートさんたち、夕方や休日にバイトとして入っていた(平日だったので高校生以外の)子も来ていました。

もう撤収を行う業者さんも来ていました。

とにかく数を確認して詰める作業

この片付けでの作業は、主にお店にある商品全ての数を確認して、コンテナに詰めてトラックまで運んでいくことでした。

棚卸の大規模版のような感じで、業者の方と集まった手伝いの人で手分けしてバーコードを読み取っては数を入力して詰め…を繰り返し、ある程度コンテナが積み上がったら外へ運んでいく流れです。

品数が多いので、結構人数はいる筈なのになかなか大変な作業でした。

なにせ数がずれていたり、バーコードが読み取れないものもあったり…

 

並行して、業者さんの何割かはカウンター周りなどの設備を撤去していました。

オーナーたちはバックヤードで何か書類を出したり、色々と整理していたようです。

品物を撤去して空いた棚も、どんどん外に出していきます。

この商品や備品も、どこかで再利用するのかな。

そこまでは確かめられなかったのですが…

数時間後、やっとほとんどの商品や在庫を送り出したところで、手伝いで集まった面々はお役御免となりました。

奥さんもひと段落したらしく、お礼を言われてみんなで話をしたりしてから解散の流れ。

うーん、何を話したかあんまり覚えてないぞ。

多分次の仕事が決まっている人の話とか、昔を懐かしむようなこととかを話したような…

私は激務すぎて疲れてしまっていたので、仕事を決めずしばらく休もうと思っていました。

働き過ぎたお陰で、その頃は100万ちょいくらいは貯まっていたし。

(今はその後の暮らし向きで貯金0になってしまいましたが…)

そんなには出来ないけどライターの仕事もあったし、なんとかなるかなと…

持って行けるものは何でも根こそぎ撤去

私たちが帰る頃には、ドリンク類を陳列ていた据え付けの冷蔵装置を取り外していました。

夕方頃には終わると聞いたので、お昼を食べに行きつつ差し入れでも買っていくかなと思って当時は自転車で行ける距離にあった某ショッピングセンターへ。

(ここも数年後なくなっちゃいました。世知辛いですね)

 

そして、もう少しで日が暮れ始めるかなというくらいの頃にドーナツを持ってもう一度お店に行くと、店内はスッカラカンで白い壁しかない状態になっていました。

毎日のように掃除していたトイレの便器も、なんにもありません。

こんなに徹底的に全部持って行っちゃうんだなぁ…と呆気に取られてしまいました。

業者の人たちももう帰っていて、後は2階のオーナー一家の住居の引っ越し準備が終わればここを出ていくという段階らしかったです。

一部に大きく負担の掛かるような運営は、絶対にやめるべき

お店をやっている間は大分苦労させられたのに、差し入れ兼餞別まで持っていくなんて、自分でもお人好しだったなと思いますが…

その時はオーナー夫妻も大変だなと思っていたので、まあ…

私が入った頃には小さかったお子さんも、もう中学生になっていました。

お子さんが小さい頃はオーナーのお母さんが面倒を見に来ていたのですが、その頃は逆に介護が必要になってしまっていて。

そのためオーナー夫妻が不在がちになり、私に負担を掛けてしまったことやいじめをしていたパートさんのことで謝られましたが、彼らからすれば状況的に仕方ないとはいえ何か方法はなかったのかなぁと今でも思います。

本部に応援要請とか、出来なかったのだろうか。

 

私ももっと不真面目で要領よく生きられる人間だったら、こんな心身をすり減らすことにならなかったのだろうなぁ。

でも当時の私は、なんとかお店を維持することから逃げられなかった。

たいした給料を貰っている訳でもなかったのに…

途中で逃げることが出来ていたら、また違った人生を歩んだのだろうなと思ってしまいます。

 

コンビニのフランチャイズは特に、本部の搾取が激しいように見られがちです。

他所はどうか知らないけれど、セブンは確かにそうだと言わざるを得ない。

もう設計自体がブラックですよね…

最近も営業時間関係で物議を醸していましたが、根本的なところから切り込んで変えていかないと、末端の労働環境は変わらないと思います。

仕事量の割に時給が低く、安いから人手不足になる。人手不足で今いる従業員にもオーナーにも負担が掛かって更に人が減る。

時給を上げようにも、さして儲けている訳でもないオーナーの取り分から分けないといけないという状態では、高い時給にしたくても出来ないじゃないですか。

 

ユニクロがブラックだという話題も取り沙汰されていますが、コンビニもどんどん見直していって欲しい。

日本にブラック企業なんて必要ない。

人を奴隷のように扱う企業なんて、なくなるべきなんです。

コンビニで働く人たちも、もっと辛くない環境で豊かに暮らせるようになりますように。