アラフォーでニートになりました。

アラフォーで会社を辞めさせられ、未来が見えないニート(という名の自営業)が奮闘したりしなかったりするブログです。

足利で重要文化財の名刀「山姥切国広」が5年ぶりに展示されたので、見に行ったよ

f:id:mio_tsukushi:20220305012105p:plain

3月1日の首都圏ニュースで、今栃木の足利市で行われている展示につい取り上げられたようです。
私も2月下旬に行ってきたので、その様子を振り返りながらお送りします。

www3.nhk.or.jp

(記事にも刀を映した映像があります)

今回の展示は、足利の市制100周年を記念してのもので、5年ぶりに展示された名刀「山姥切国広」が目玉でもあるのですが、作刀された前後に足利を治めていた足利長尾氏についても様々な資料や歴史などの情報が掲示されていました。
美術館への入館は、予め届いていた予約メールの案内に従って表示されたページを係の方に見せ、チケットを買い、預かり所に余分な荷物を預け、時間まで待機する場所へ…
とスムーズに人が流れていくように誘導されていました。

長尾氏が代々治めていた頃、日本ではどんな時代の流れがあったかなどを年表で見る事も出来て、なかなか面白かったです。
長尾氏は日本画の大家、狩野派との縁も深くて、それで美術的な面での造詣が深かったのかと納得。
今回は代々当主が描いたとされる、自画像や山水画などもあって、見応えがありました。

そして今回の大目的とも言える山姥切国広は、普段は足利学校にある布袋国広や、国広一門や縁のある刀工が打ったとされる刀と同じフロアに展示されていました。
久しぶりの対面。
波のような波紋と地肌のきめが独特な、以前と変わらず美しい刀でした。

5年前は壁に面した展示で、裏側は見られなかったのですが、今回は独立したケースで全方向から見られるようになっていました。
(多分前回片面のみだった理由かなと思われる)裏面には、使用された際に付いたと思われる傷が残っていました。
そういう部分も、身分のある人物の刀として作られたものの、しっかり戦などに使われていたのだなと感じさせてくれてよかった。
戦の時代、刀は消耗品だったんですよね。
かなり手の込んだ作り方をされているものの、薄く叩いて伸ばして作るが故に横からの衝撃には弱い部分もあって。
人の命と一緒に失われていった刀剣も、相当数あるのでしょう。
そんな時代を生き残って、今も美術品として保存されている刀たちは、本当に貴重な存在なんだなと思います。

展示の背後の壁には元となった本作長義の写真と共に黒背景の写真が並べられていて、似ているところや違いを対比できるようになっていました。
以前京都の展示で見た本作長義の実物は、めちゃくちゃ殺意の高そうなオーラが感じられたものです。
その時から感じていたのですが、山姥切国広は本作長義が刷り上げられて丈が詰められる前の太刀だった頃を想像して作られたのかな、と。
5年前の展示は長義を見る前だったので、山姥切国広の涼やかで煌びやかな雰囲気を思い出しながら「そんな感じがするなぁ」と思っていました。

国広作の刀も、初期の頃と山姥切国広を打った後の作風に少し違いがあるようだなと見比べる事もできました。
この国広自体も謎の多い人物ですが、山姥切国広を作った頃も結構なお年だったのに更に長生きして、弟子たちにも色濃く残る作刀の方法を伝えていったのを思うと、なかなかすごいですね。

一連の展示を見て、最後に一番下のフロアで刀剣乱舞コラボの(キャラクターの方の)山姥切国広のパネルや、5年前に描かれた記念イラストの写真が撮れるのですが、丁度他に人がいなくて(係の方だけ)貸し切り状態で写真を撮らせて貰えました。

山姥切国広パネル

今回はコロナ禍という状況で予約制だったのもあり、町に人が溢れて賑やか……という感じはあまりなかったのですが、ちらほらそれらしき人たちがいて、それぞれ思い思いに過ごしているようでした。
両毛線の駅周辺のお店を中心に、コラボの企画も色々とあって、訪れた人が楽しめるように工夫してくださっていましたね。

ただ、残念だったのが太平記館での公式コラボグッズ販売で、開店早々にグッズが売り切れ、地元民らしき転売が横行みたいな事になっちゃったところ。
こういう状況なので数が読めないというのは仕方ないのですが、一日に振り分ける分で50個もないというのは流石に少なすぎでしょう(私が並んだ前の人の数を考えると、その日はこの程度しかなかったんだろうな…と)。
後で通販も予定されていて、期間中に増産はしてくれるとの事ですが、「市内周遊にお使いください」とアピールされているものが朝早くから並ばないと入手できないというのは、なんだかなぁと思いました。
(しかも当初は時間まで並ばないようにとアナウンスされていたにも拘らず、開店少し前に現場に着いたらスタッフが整列させているという…初めに言った事を提示した側が守らないなんて…と思っちゃいましたね)

転売にしても、値段を考えると朝早くから並んだ時給としてもどうなんだという上乗せ金額で、これ(転売)やるだけ馬鹿なんじゃないの?というお粗末な感じがありましたね。
公式側が後で通販ありますって言ってるのにやってるし。
とりあえず当日買ってすぐ使いたいものがないという状況、転売でも後日通販でもなんだかなぁって感じでした。
現地の方々はすごく頑張ってくださってたと思うんですが…

また後日にも行く予定なので、その頃は在庫不足が解消されているといいなぁと思います。