うつ病患者の辞書には「暇」という言葉がない

少し前に気付いたことなんですけどね。

うつ病になってから（そう見られる症状が出てきた頃から）、「暇だなぁ」と感じる事がなくなっていたんですよ。
うつ病って脳の病気ですから、そういう面から見ると確かにあり得るんですが。
ようするに色々な処理に遅延が掛かって、ハングアップしているような状態なので、まぁ全くもって余裕がない。
何かをやるにも普段より時間が掛かっていっぱいいっぱいだし、やろうと思う意欲も減退していまして。

こういう状況をなんとかすべく通院して、薬を飲んでいる訳ですが……
まぁ、なかなかよくはなりませんね。
人によっては投薬でだいぶ楽になるみたいなんですが、私はそこまで効果があるようには感じられなくて。
それでも、一番悪い状態（ものすごく不安になったり、自分がどうしようもなくなったり、常に消えたいとか死にたいとか思ったりする）よりはなんぼかマシくらいな状態にはなっているので、薬はやっぱり必要なんですよね。

それにしても、以前は当たり前にできていたことができないというのは、辛いものです。
時間はたっぷりある筈なのに、全ての行動に時間が掛かるため、結局たいしたこともできずに日々が過ぎていきます。
辛いです。

いつか以前のように戻れるのかなと思ったりもしますが、本当にもう少し動けていた頃に戻れるのかどうか…
あまり希望を持てません。

今、うつ病で同じような思いをしている人も、沢山いるのかな。
今の社会はそういう人を生み出してしまう社会だと、以前お医者さんも言っていました。
なのにどうして変わらないんでしょうね。
無理しなければ付いていけない仕事を強いて、人を壊していく社会なんて本当まっぴらです。

１日８時間労働なんて、それが提唱された時は「１日に働ける最大の時間が８時間」という事だったのに、それを標準にするなんて本当にどうかしている。
人を使う側、雇う側がいかに安く長く人を働かせる事ができるか、というところばかり注力した結果ですよね。
雇う側がこんな卑しい考えだから、人が豊かにならないんですよ。

経済だってそう。
不景気なのにどんどん税金ばかり搾り取って、不健全な社会になっているのに政治家は摂れた税金の額を自慢する。
馬鹿みたいじゃないですか？

大体、今の不景気だってずっと続いていて、消費税を上げた時にもう経済は終わるってのは見えていたじゃないですか。
コロナのせいにして馬鹿みたい。
確かに感染症流行の影響はあっただろうけど。
その前に経済ダメだったんだから、コロナを気にしないで経済回すみたいな変な考えの人も、何かおかしかったですよね。
コロナの前から経済回ってねぇっての。

人を食い潰す社会を変えるって、どうしたらいいんでしょうね。
そりゃどんどん声を上げていく必要はあるけど、それだけじゃなかなか変わらないじゃないですか。
偉い人はいかに低い賃金で働かせて、いかに大きい税金を搾り取るかばかり考えてないで、ちゃんと生産性を高くするにはどうしたらいいかとか考えて欲しいですね。
働く側が疲弊しきっていたら、生産も何もなくなっちゃうのだから。

…と、こんなことを考えている間にも、何時間も何日も経ってしまうのです。
本当にうつは暇がないね。